こんにちは!オオノです。急に寒くなってきましたね。何を着ようか、息子に何を着せようか毎日悩んでいます。
イヤイヤ期真っ只中の息子は何故かジャンパーを嫌がり、毎朝「イヤーーーイヤーーー!」と泣き叫んでおります。どうやら色と素材が気に入らないようです。
物件探しをする上で何を重視しますか?
さて、今日は路線図についてお話ししたいと思います。
不動産広告では現地の最寄駅からの路線図を目にすることが多いですよね。
住み替えを考えるときに重視するポイントは人それぞれ様々ですが、その中でも「立地」「交通の利便性」の優先順位は高いのではないでしょうか。
グループ会社内の社員向けに自分自身が物件探しする際に重視するポイントについてアンケートを取りましたところ「立地」が一番でした。(グループ会社内のアンケートについてはこの他にも興味深い内容がたくさんありましたので、次の機会にご紹介します!)
路線図を広告に掲載する目的
今はMAPアプリや乗換案内アプリで調べれば、すぐに目的地までの経路や所要時間、運賃が出てくるので路線図って正直必要ないんじゃないかな?とも思われがちです。また、近隣の方からすればすでに知っている情報かもしれません。
路線図を掲載する目的は、その沿線や駅について詳しく知らなかった方もパッとその物件広告を目にしたときに「この駅って、アクセス良いんだな、便利だな」と知ってもらうためです。
もしかすると、近隣にお住まいの方でも別路線を利用していると知らないことがあるかもしれませんので、そういった方々の新たな気付きになればと思います。
路線図をつくる上でのポイント
私はスマホアプリが無かった子供の頃から地図帳や手帳の巻末にある路線図などを暇さえあれば「あそこへ行くにはどのルートが早いのかな」「この駅ってこの路線も通っているんだ」と眺めていました。高校時代から電車通学になり、高校が複数路線に乗り入れている駅にあったこともあり、更に路線図に詳しくなっていきました。今までに関東地方内で12回引っ越しをしておりまして東京・神奈川・千葉・栃木に住んだことがあり首都圏の路線はほぼ網羅しました。仕事で路線図をつくる機会が訪れるとは思ってもみなかったのですが、その時からの記憶の蓄積が現在役に立っています。そんな私が路線図をつくる上で大切にしているポイントを作成手順に沿って3つご紹介します。
1. 路線の特性に合わせたレイアウト
まずは沿線の特性を考えながらレイアウトを決めます。最寄駅の沿線によって大きなターミナル駅から乗換えて各方面へ向かう方が多い沿線はターミナル駅からの乗換路線がわかりやすいレイアウトに、他路線への直通運転がされている沿線であれば直通運転であることがわかるレイアウトに、その沿線に乗り換え駅が多い場合は乗り換えのしやすさがわかるようなレイアウトにします。ここで「あれもこれも」と欲張ってしまうと見づらくなりますので注意です。
2. 掲載する駅を決めて結ぶ
当たり前のことですが、物件の最寄駅を中心にした配置にします。次にどのターミナル駅を入れるか検討します。ターミナル駅は「新宿」「渋谷」「東京」「池袋」「上野」「品川」など多くの方が利用する駅です。ターミナル駅に直通で行ける場合はそのまま一直線で物件の最寄駅とつなぎますが、乗換が必要でしたら乗換駅も追加します。地図に忠実に作りすぎてしまうと複雑になってしまうので、クネクネしすぎないように注意します。色は基本的には路線ごとのテーマカラーにしますが、全部の路線のカラーを入れてしまうと色が多すぎて目がチカチカしてしまったり、パンフレットや広告の世界観を崩してしまう恐れもあります。そのため主要路線は太めに入れて、その他の路線は線を細めにして色もグレーなどでトーンダウンさせます。

こちらの路線図は多方面(特に羽田空港やお台場、横浜などベイサイドエリア)へのアクセスの良さを見せたかったのでかなり盛りだくさんの情報量になりました。その中でもこの駅に住む方が利用するであろう駅・路線に絞っています。
3. 乗換案内アプリだけではわからない情報も記載
実際、乗換えてみようとするととんでもなく遠い駅ってありませんか?また、同じ路線が乗り入れていてもこの駅の方が乗換しやすいということもあります。例えば銀座線と半蔵門線は表参道駅と渋谷駅の両方で乗換ができますが、表参道駅は同じホームで乗り換えができる一方で渋谷駅は地下3階と地上2階にホームが分かれているため表参道駅で乗換をするのが一般的ですので、どこで乗換をすると最短かルートの記載をします。
また、物件の最寄駅が始発駅である場合は座って通勤・通学ができるというメリットがありますのでその記載もします。
不動産広告ガイドラインの改正
2022年9月1日に不動産表示規約が改正されました。その中で交通の利便性に関しても表記ルールが変更されています。
- 通勤時の所要時間が平常時の所要時間を著しく超えるときは通勤時の所要時間を明示すること→朝の通勤ラッシュ時の所要時間を明示し、平常時の所要時間をその旨を明示して併記できる
- 乗換を要するときはその旨を明示すること→乗換を要するときにはその旨を明示し、所要時間に乗換に概ね要する時間を含めること。
今まではラッシュ時の所要時間明記は必須ではありませんでしたが、9月からはラッシュ時の所要時間を必ず入れ、平常時も一緒に入れられるというルールになりました。また、乗換時間も入れなくてはなりませんので注意が必要です。
バリアフリーに対応した路線図を
最近、休日はベビーカーで出かけることがほとんどで、電車に乗るときには絶えずエレベーターを探している気がします。階段やエスカレーターだけならすぐに乗換できる駅でも、エレベーターを使うと遠回りになってしまったり、混雑していて待ち時間が長くなってしまったりということが多々あり、乗換案内アプリで「乗換時間:ゆっくり」に設定していても全然間に合わないのです。
そのため、乗車時間は長くても乗換時間が短く済む経路を自ら発見・記憶しています。
今までひと目でバリアフリールートがわかる路線図を見かけたことがないので今後、路線図をつくる際にはバリアフリールートに対応した路線図もあわせて用意したいなと思います。
【おまけ】エレベーター乗換で要注意の駅
上で挙げたターミナル駅は規模が大きいので階段やエスカレーターを使っても乗換時間が長めかと思いますが、これからご紹介する駅は階段やエスカレーターの乗換はすぐできる反面、エレベーターを使って乗換をする際に特に大変だったなぁと感じた駅をご紹介します。
目黒駅
東急線・南北線・都営三田線とJR線の連絡通路は階段とエスカレーターではつながっていますが、エレベーターだと地上まで上がって横断歩道を渡る必要があります。エレベーターの待ち時間はもちろん、信号の待ち時間も考慮しなくてはなりません。

浜松町駅(大門駅)
浜松町駅のエレベーターを使った乗換方法はかなり複雑です。浜松町駅の北口(大門駅寄り)には改札とホームを結ぶエレベーターが無いため、大門駅からJR浜松町駅へ行く場合はモノレール乗り場を目指し駅員さんに「エレベーターを使って乗換します」と伝えモノレールの改札内を通る必要があります。
JR浜松町側から大門駅への乗換をする場合もモノレール連絡口を目指します。「こちらは出口ではありません!モノレール専用乗換口です!」という案内があるので「大門駅方面はこっちじゃないな」と南口改札を出てしまうと世界貿易センタービルのエレベーター経由で地上へ降りてぐるっと回らなくてはならなくなってしまいます。

溜池山王駅(国会議事堂前駅)
南北線と銀座線は階段でつながっていますがエレベーターの場合は一度改札を出る必要があります。その際に改札で駅員さんに「エレベーターを使って乗換えます」と伝え、乗り換えカードを受け取ります。
南北線と銀座線は改札を出るもののエレベーターがあるのでまだ良いですが、銀座線・南北線方面と千代田線・丸の内線方面の連絡通路は階段とエスカレーターしかありません。改札で「乗換したい」と伝えると駅員さんがベビーカーを運んで手伝ってくれました。

六本木駅
六本木駅のエレベーターは改札と地上をつなぐものしかなく、日比谷線と大江戸線の乗換えのために六本木交差点を渡らなくてはなりません。大きな交差点のため、人通りも多く渡るのにも時間がかかります。

三田駅
都営三田線と浅草線の連絡通路はエスカレーターと階段でつながっており、すぐに乗換ができますが、エレベーターを使う場合には地上出口を通って外を歩く必要があります。改札で「エレベーターを使って乗換します」と駅員さんに声をかけると案内図を渡され改札を開けてくれます。初めて利用する際には案内図が無いと地上に出てからどっちに行ったらよいかわからず迷子になるかもしれません。歩道は道幅が狭く人通りも多いので想定以上に時間がかかります

おまけの割にだいぶ長くなってしまいました。ベビーカーを使ってお出かけをする際には上記の駅はなるべく避けて乗換することをおすすめします!
というわけで、本日は路線図や交通アクセスについてお伝えしました。バリアフリールートが入った路線図をつくりあげましたら、是非こちらで紹介したいと思います!